マイ古酒(クース)を造ろう
泡盛は、ウイスキーやブランデーと同様に長期間の貯蔵熟成によりまろやかな、芳醇の美酒となります。
世界の蒸留酒の中で、ウイスキーのスコッチはせいぜい50年が古酒の限度とされます。
というのも、それ以上たつと、酒が樽の中で干上がってしまうか、蒸留酒とはいえないほど雑な味になるといいます。
一方、ブランデーのコニャックには1700年代の古酒があるといいます。
ただ、これらウイスキーやブランデーの古酒は、樽詰めされて貯蔵されたものが、一度ビンに詰められると、そこで熟成は終わりになります。
泡盛は、とりわけ(甕)貯蔵によって、香りのあるまろやかな味に育つともいいます。
そして、泡盛の古酒は「しつぎ」の手法によって、古酒の風味を保ちつつ、熟成をはかることができるのです。
「しつぎ」を簡単に説明しますと
まずは最初に必要なのは良い甕(カメ)を求め、かつ良いアヒャー(親酒)を求めることです。これが古酒の親酒になります。
親酒は汲み出したり、自然に蒸発したりして目減りします。
これに新しい酒を注いだら、もっとも良い親酒でもだいなしになるといいます。そこで、二番手、三番手の酒を用意します。
最も古い親酒を汲み出したら、これに次ぐ古い二番手の酒から補います。
次に、二番手の酒には差に番手からと、順に次ぎ足しを行っていく方法です。
こうすることにより、親酒の古酒としての風味をそこなわないで、数百年にわたり蓄えて置くことが出来るというのです。
自家製古酒(クース)を造り方
まず泡盛を購入しましょう
アルコール度数が高いほど変化する要素が多くなるので、43度がよい。
甕を用意
泡盛造りに欠かせないものとして「甕」があげられます。
ビンのまま置いても確かに泡盛は変化しますが、自宅の古酒造りなら泡盛全体が呼吸できる南蛮焼きがいいようです。
貯蔵用に寝かせる南蛮甕は、中国大陸や朝鮮半島の陶工技術が伝授され、古くから沖縄で造られてきました。
その酒甕用の甕を造ってきた壷屋では、泡盛の古酒造り用のカーミ市がよく開かれていたようです。
沖縄の赤土を使用した、独特の南蛮焼甕は、なかなか味わい深いものです。持ち運びや、割れ防止に巻いてあるしゅろ縄も泡盛ならではのものです。
ただし、甕によっては土臭いカビ臭がついたりします。また、43度以下のアルコール度数の泡盛を入れっ放しにしておくと、いい古酒にならない場合があるので、注意をしてください。
甕の蓋を確認
蓋が合わないと、いざ開けてみたら中身はみんな蒸発、などということにもなりかねません。蓋だけは新しく交換しましょう。
冷暗所をチェック
家の中で日が当たらず、一年中比較的涼しい所(押し入れなど)に管理します。できれば、ふだん目に付かない所に置いておくほうが途中で目減りする心配もありません。
時々起こしてあげましょう
ただ寝かせておくことより、時々揺すって酒を起こすことも大事な作業になります。
「しつぎ」記念日
誕生日やお正月など、毎年日を決めてしつぎをします。酒には熟成のピークがありますが、若い酒を加えて撹拌することで酒が活性化し、いい古酒になります。
記念日までのお楽しみ
少しずつ飲みたいという方も、問題ありません。どんどん二番甕、三番甕を造って古い順からつぎ足していく「しつぎ」を行えば、寝かせれば寝かせるほど美味しくなるわけだから、こんな便利で無駄のない酒もないのです。
また、息子や娘が誕生した日に造って、20年後、親子で20歳の祝いに乾杯。こうした目標を楽しみに待てば、喜びもひとしおになることうけ合いです。
日本酒が「旬」を楽しむ酒ならば、泡盛は「時」を楽しむ酒です。
このページをごらんの皆様も今日からぜひ古酒造りをすることを奨めします。古酒造りは早ければ早いほどよいのです。
今日から三年たてば、あっという間に古酒になっていくわけですから。。








