焼酎と料理の相性
料理を選ばない焼酎
お酒に肴はつきものですが、さて本格焼酎と相性のいい肴はとなると困ってしまいます。焼酎は多くの場合、沖縄の泡盛や鹿児島のいも焼酎、宮崎のそば焼酎、
熊本の米焼酎といった具合に、それぞれが核となる地域を持っていますが、どの地域でも実にさまざまな料理を肴に飲まれています。脂っこいもの、酢のもの、塩味、さっぱりしたもの、
何でも合います。
何でもござれとなると、酒にうんちくを求める人にはいささか物足りなく思われるかも知れ
ませんが、焼酎は庶民の酒です。あまり几帳面に考えずに、焼酎のおおらかさを楽しむことにしましょう。
それよりも焼酎がなぜこのようにいろんな料理に合うのかを考えてみましょう。というのも、これだけ料理に合う蒸留酒はめずらしいからです。
一次会で飲むお酒、二次会で飲むお酒?
日本で蒸留酒といえば長い間、ウイスキーがイメージされてきました。そしてお酒を一次会の酒と二次会の酒に分ければ、清酒やワイン、ビールのような醸造酒が一次会の酒で、蒸留酒は
二次会の酒として位置付けられてきた側面があります。その大きな違いは料理とともに飲まれるかどうかです。
ところが、焼酎は蒸留酒であるにもかかわらず一次会の酒に属します。このような例はアジアの蒸留酒に共通するものですが、日本の焼酎が特異的なのは醸造酒と同じようなアルコール度数で飲まれ、
おまけにその低濃度のものを温めて飲むきわめて清酒に近い飲まれ方ができるという点にあります。したがって、清酒に合う料理なら何でも合いますし、また蒸留酒の持つさっぱりとした特性がその幅をさらに広げてくれているのです。
そして、肴を選ばないのは、焼酎が酒を飲む場で主役ではなく、いつも料理を引き立てる脇役に徹しているからのようにも思えます。
焼酎はくせがあるようにみえて、料理の味をそこなうようなことはありません。香りがあるようにみえて、香りが料理の邪魔をするようなことはありません。味があるようにみえて、こってりはしていません。
場の雰囲気を盛り上げる役割を担っても、料理と主役の座を競い合うようなことはありません。それは本格焼酎と泡盛は、料理の油脂成分を流して、□中をさっぱりさせる効果が強いという特徴があるからです。
焼酎と泡盛はいつも脇に控えていながら、それでいて雰囲気はそれぞれの焼酎ならではのものをしっかりと醸し出しています。
焼酎を引き立てる料理
逆に焼酎の味を引き立てる肴となると、焼酎と同じようにさっぱりとした素朴な味わいのも
のが似合います。刺身、豆席やニガウリなどの野菜もお薦めします。飾り気がなく自然な味の
焼酎には自然な味がよく似合います
近ごろは焼酎の世界も広がり、おしゃれな焼酎も増えてきました。どちらかというと和風や
中華風が主体だった焼酎の肴にこれからは洋風のメニューが増えてきそうです。
